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2023/07/13 16:04
2023年6月21日 、イタリアのワインや食材を主に扱っているインポーター 日欧商事さんから試飲会にお招きいただきました。
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ(Feudi di San Gregorio)社から輸出ディクターのアンドレア・ファビーノ氏が四年ぶりの来日とのことで試飲会が行われました。
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社はイタリア国内外から数々の賞を受賞しており、
2013年イタリアソムリエ協会により「ベストワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた、南イタリアの注目のワイナリーです。

会場に着き、まずはワインリストを受け取ります。
20種類ほどのフェウディ・ディ・サン・グレゴリオのワインが並ぶ素敵な光景でした。
まず注目したのはボトルデザインの美しさです。
こちらのワイナリーのワインはこれまで、1人のデザイナーが手掛けてきたそうです。
気品があり、シンプルですが美しいデザインには、ワイナリーのこだわりの強さを感じました。
神は細部に宿る。そんな言葉を思い出すようなデザインでした。
あとで調べてみると、それらのデザインはマッシモ・ヴィニェッリ氏が手掛けておりました。
彼は、ニューヨークの地下鉄の路線図など公共のデザインなども手掛けるとても有名なデザイナーです。
2014年に亡くなってしまったため、現在は新しくファビオ・ノヴェンブレ氏がデザインを手掛けているとのことです。
後任の彼のデザインも美しいので、これからのフェウディ・ディ・サン・グレゴリオのワインのエチケットも注目です。
さて、本題のワインの紹介を・・・!
会場に入って気になったワインを紹介します!
【SIRICA シリカ】
シリカ?!
姉妹サイトのイズミックワールドやイエノミストでもおなじみの強炭酸水に含まれる
美容で有名な成分と同じ名前の品種のワインがありました。

シリカは古代起源のブドウの名だそうです!
なんと博物誌で有名なプリニウスが紀元前75世紀に書いた文献の中で、
ローマ領カンパーニアで育つブドウとして最初に紹介されたそうです!!
そんなに古い品種なので、時代ともに様々な品種に埋もれ、ほぼほぼなくなったように思われましたが
樹齢200年を超すタウラージ地区のブドウ畑から発見され、
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社とミラノ大学・ナポリ大学との共同研究により、
現代によみがえってきました!
DNAを調べてみるとイタリアの土着品種アリアニコと共通性があり、
アリアニコのご先祖様とも言われてます。
この品種で作るワインは世界で唯一これだけだそうです!
珍しい品種をお探しの方は絶対にお勧めです!
【CAMPANARO カンパナーロ】
味的私が一番大好きなのは
カンパナーロでした!

フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社が造る、唯一木樽で熟成した白ワインだそうです!
私は樽系の香りが大好きです。びびっときました!
このワインのグラスに入れたときに上品な木樽由来の香りが、きれいに広がります。
温度が上がってくると更にトロピカルな香りが増してきます!
パーカーポイント、ワインスペクテクター91ポイント獲得しています。
ひとまずワインの紹介はここまで!
そのほかのワインについても順次掲載していきますので、お楽しみに!
【フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社の造りのこだわり】
古代品種を使ってみたり、200年を超える古木を使ってみたり、
ワインに対して常に研究を続けるフェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社。
世界的な品種であれば、育て方や醸造の仕方のコツが文献や人にノウハウが残っていますが、
古代品種となれば、一から研究し、古い文献などから調べるなど大変な手間がかかると想像が来出ます。
また、ブドウの木は植えてから20年で収穫量のピークを迎え
そこから徐々にブドウの実をつける量が減っていきます。
少ないブドウの実に凝縮したうまみや複雑みが集中し、新木にはない魅力が古木にはあります。
しかし、1つの畑で生産できる量が減るためコストがかかり、更に収穫についても機械では難しく手摘みが一般的ですので、
そこにもコストが・・・。
こだわりを持ち、確かな技術がなければできないことを
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社はやってのけます!
【アンドレア・ファビーノ氏にインタビュー】
輸出ディクターのアンドレア・ファビーノ氏にどうして、
そのような大変なことを行っているのかを聞いてみました。
「過去の歴史に対してのリスペクトがあるので、その土地の古代品種や古木を使いワインを造ります。
現代の素晴らしい技術を用いて、それらの葡萄の力を最大限発揮させ後世に伝えていくことに使命を感じます。」とのことでした。
彼らは単に珍しい品種で差別化をするのではなく、偉大な古代品種の魅力を最大限ワインに反映し、
他のワインに劣らない素晴らしいワインを作っています。
今でも、カンパーニャ州のイルピーニアに広がる畑の多様性・ブドウ品種の可能性を信じて研究を重ねています。
アンドレア・ファビーノ氏は
ワイン造りについて、昔と比べとても技術力が上がっていること、
古代品種を使うにあたって、古代の造りをそのまま真似るのではなく、最新の生産・醸造技術を用いることでその当時よりさらに素晴らしいワインを作ることができると言っていました。【最後に】本当に美しいワインたちに囲まれて幸せな試飲会でした。そのうえ醸造マネージャーのアンドレア・ファビーノ氏から貴重なお話を聞くことができ、当サイトでもぜひともフェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社の魅力を伝え、少しでも多くの人に知ってほしいと思いました。フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社の美しいワインの掲載を進めていきたいと思っておりますので少々お待ち下さい!